麻婆豆腐はいつ日本に来た? 四川料理を広めた陳建民成都の「陳麻婆豆腐」から、テレビの料理番組へ
いまではスーパーでも素が売られている麻婆豆腐。四川の家庭料理が日本の定番になったのは、ひとりの料理人がきっかけでした。
麻婆豆腐は四川の料理
麻婆豆腐は、中国の四川料理です。元になったのは、四川省の成都にある「陳麻婆豆腐」の料理だとされています。[1]
四川料理は、唐辛子の辛さ(辣)と、山椒のしびれる辛さ(麻)を合わせた「麻辣(マーラー)」の味が特徴です。広東・上海・北京との違いは、中華料理の四大系統の記事にまとめています。
四川から日本へ来た料理人
麻婆豆腐を日本に広めたのは、四川出身の料理人・陳建民です。「日本の四川料理の父」とも呼ばれています。[1]
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1912 | 四川省の宜賓に生まれる[2] |
| 1947〜48 | 台湾、香港へ移る。香港で四川料理の店を開く[2] |
| 1952 | 日本に来る[2][3] |
| 1958 | 共同出資で「四川飯店」を開く(1957年とする資料もあります)[2][3] |
| 1970 | 赤坂四川飯店グループを設立[3] |
| 1990 | 77歳で亡くなる[2] |
陳建民は、もとの四川料理をそのまま出すのではなく、日本人の口に合うように味を調えたとされています。[2]
テレビで家庭の料理に
麻婆豆腐が家庭に広まったのは、テレビの料理番組がきっかけでした。陳建民はNHKの『きょうの料理』で麻婆豆腐の作り方を紹介し、それを見て家で作る人が増えました。[1][2]
ここがポイント 陳建民は麻婆豆腐を発明したのではなく、成都の料理を日本に紹介した人です。[1]
エビチリも陳建民から
いまでは中華の定番のエビチリも、陳建民が日本で広めた料理のひとつです。もとは「干焼蝦仁(カンシャオシャーレン)」という四川料理で、日本の客にわかりやすいように「エビチリソース」と名付けられました。[2]
息子の陳建一は、テレビ番組『料理の鉄人』で中華の鉄人を務めました。[2]
次に食べるとき 麻婆豆腐を食べたら、唐辛子の辛さ(辣)だけでなく、山椒のしびれ(麻)があるかを確かめてみてください。四川料理らしさは、この「麻」に出ます。